暮らしのゼミ 日本映画の中の女性像を考える講座
2016/06/21 @ 5:00 PM –
日本映画の中の女性像を考える講座
毎月ヘムスロイドハウスでは、「日本映画の中の女性像を考える」というテーマで
上野昂志氏の映画セミナーを開催しています。
■講師:上野昻志さん(映画評論家)
映画は、さまざまの女性像を描いてきました。それが作家や時代、演ずる女優によって、どのような姿を見せるか探っていきます。
講座では、映画を見た上で、ディスカッションを交えてお話しを進めていきます。
あらすじ
京都の造り酒屋・小早川の長男は早く死に、その未亡人の秋子に親戚の北川が再婚話を持ってくる。相手の磯村は鉄工所の社長でちょっとお調子者だ。また、次女の紀子も婚期を迎えて縁談が持ち込まれるが、彼女は大学時代の友人で、札幌に転勤することになっている寺本に思いを寄せていた。一方、小早川の当主・万兵衛は最近、行き先も告げずにこそこそと出かけることが目立つようになった。店員の丸山が後を尾けるが、したたかな万兵衛に見つかってしまい失敗。小早川の経営を取り仕切る入り婿の久夫と長女の文子夫婦が心配して行方を突き止めると、そこはかつての愛人・佐々木つねの家だった。さんざん死んだ母を泣かせた万兵衛の女好きがまた始まったと怒る文子。万兵衛はつねとその娘百合子との触れあいに、特別な安らぎを感じているようだったが、そこで倒れて亡くなる。葬式の日、紀子は秋子に札幌へ寺本と一緒に行く決心を告げるのだった。
上野昻志プロフィール
66年、東京都立大学大学院在籍中(専攻は魯迅)、漫画雑誌「ガロ」に「目安箱」という社会時評的なコラムを連載したことから、評論家として執筆活動に入る。深い洞察と鋭く柔軟な批評精神には定評があり、映画、文学、写真、美術、漫画、音楽など、多岐にわたって健筆を振っている。
著作には、『沈黙の弾機』(青林堂)、『現代文化の境界線』(冬樹社)、『映画=反英雄たちの夢』(話の特集)、『鈴木清順全映画』(編著/立風書房)、『肉体の時代―体験的60年代文化論』(現代書館)、『戦後再考』(朝日新聞社)、『映画全文』(リトル・モア)、『写真家 東松照明』(青土社)などがある。